萩原朔太郎の『涙』という詩の、
「涙は人のためならで 我のみをいとほしと思ふばかりに嘆くなり」
という一節がとても好きだ。
涙のベクトルが全部自分自身に向いてしまってることには気付いてるけど、それでもやっぱり私は自分がかわいくて、まだ自分のためにしか泣けない。
碇シンジが「泣いても自分しか救われないって気付いたんだ。だからもう泣かない」みたいなこと言っててコイツ大人になったなあと思った。同時に置いてかれたような気持ちにもなった。
悲しいときは悲しい。
人の門出を喜んであげれたらいいんだけど、その人との別れは私にとってはただの悲しいことでしかない。だから泣いてしまう。
よく元カノや元カレに「幸せになってね」って言う人がいるけど、私には絶対言えないセリフだ。
大切な人は、私が幸せにしたい。
たぶん大切な人のことを幸せにできるのは私じゃないってことを認めたくないんだと思う。
だから私はまだまだガキなんだな。