子どもだったみんなが大人になって、
それぞれがそれぞれの選択をしてそれぞれの道を進んでいくわけだけど、
その過程の中でどうしても、これまで同じところで同じ気持ちだった人と別れなくちゃいけなくて、
そして自分たちでは別れたつもりはなくても、一緒にいると少しずつ違和感が出てきて、
ある時「あ、私たちは違う道に進んでたんだな」と気付かされて、
それはどうしようもないことで、でも少しだけ苦しくて、悲しくて、寂しい。
私は自分の職業と将来を選択して、
だから私にとっては美が何より大切で、芸術や美術やその技術や、そういう中にある「美しさ」が何よりも重要で、どんなことにおいても「美しくないものは要らない」と断言できてしまうし、それがすべての価値観になっているけれど、
それは私にとって職業であり実生活であり現実であり夢でもあり、全てが共通になり得る将来を選択したから、プロの目線で、完璧な気持ちで美を遂行していきたいのだけど、
やっぱり、仕事は仕事、プライベートはプライベートと分かれている職業に進んだ人にとっては、美は娯楽でしかなくて、それが私にとってはとても中途半端に見えて、指摘したくなってしまう。
その価値観の差異がしんどくなって、昔親しかった友といつか大人になるにつれ決別していく様が、なんとも言えず、ただ、何も言えない。