日記

毎日の喜怒哀楽と将来、恋愛。面と向かって言えないこと。

ライブハウス

もう5年くらい毎年行っている弾き語りライブに、今年も行ってきた。

会場に向かう間、私は少し不安だった。

毎年死にたくて消えたかった私を、慰めて鼓舞してくれた歌声。

でも今の私は正直、嫌なことも悩み事も恋愛での浮き沈みも皆無で、幸福な毎日を過ごしている。お金も時間もないけれど、バイトは楽しいし毎日徹夜で将来に向かうこともすごく楽しい。

苦しくない私でも、好きな人もいない私でも、今までのように感動したりできるんだろうか、そう思っていた。

 

 

ライブが始まって一曲目で、泣いた。

 

そこからずっと半泣きのままグラグラ頭を揺らしながら顔をしかめ続けた。

これまでのいろんなことが思い出されて、辛かった過去の私を、慰めてあげたくなった。

 

19歳の時、バイト先の副店長だったドラマーの石井さんが言ってたことを思い出した。

「ライブハウスに行ったら周りのことなんか一切忘れて自分を解放してみなよ」

 

同時期に働いていた当時26歳のバンドマン、加藤さんが喫煙所でクラブクアトロでライブができることのすごさを語ってくれたことを思い出した。

 

恵比寿リキッドルームでのライブで出会ったお兄さんがお酒を奢ってくれて、ライブ終わりに色んな面白い話をしたこと、

 

中野サンプラザの最前列でボロボロ泣きながらステージを見つめた帰り道、喫煙所でライターを貸してくれた人とのアイコンタクト、

 

同じバンドが好きだった彼とはじめて一緒に行った新宿の餃子屋さん、その時着ていったワンピース、一杯目のレモンサワーですぐに酔っ払った彼、

 

同じバンドが好きというだけで飲み友達になった人と地元の居酒屋で哲学の話をして口論になったこと。

 

すっかり忘れていたいろんなことやいろんな人が、いっぺんにブワッと記憶の中に戻ってきて、喜怒哀楽のどれにも当てはまらない感情を思い出させてくれた。

 

だから私は、また来年も絶対にライブに行こうと思った。